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zoom RSS 『怒り』を読みました

<<   作成日時 : 2014/02/22 17:29   >>

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『怒り(上・下)』 吉田 修一


内容

殺人現場には、血文字「怒」が残されていた。
事件から1年後の夏、物語は始まる。
逃亡を続ける犯人・山神一也はどこにいるのか?




読売新聞に連載されていた小説です。
私は途中で読むのをやめてしまったので
続きを読むために図書館で借りました。

この作品の前の連載が『川の光2 - タミーを救え!』
という動物達が主人公の微笑ましい小説で
特にお年寄り達に人気があったようでした。
ですから、ガラリと雰囲気が変わって
のっけから残虐殺人事件の描写で始まり
ゲイの発展場でのエピソードとかある
本作『怒り』に、果たしてお年寄り達がついて来られるのかなぁ
と、余計な心配もしたりして(笑)


この小説はとても余韻が残る作品でした。
ミステリーなんだけど、どことなく『文学』的なんですよね。

私が思う『文学』というのは
ハッピーエンドにしない、
謎は謎のまま残して読者に色々と想像させる。
という感じかな?
そこがエンタメとの違いなのかな〜と。
読後、気分的にスッキリとしないのが
『文学』なのではないかと思ってます(笑)


作者、吉田 修一さんの作品って「悪人」以外は
淡々としたものが多いような気がして
私は退屈に感じることが多かったんだけど
この作品はもっともっと先を読みたいという気になりました。
それに人間を描くのがとても上手な方なんだなぁ
と、この作品を読んで初めて思ったのです。

たぶん今までの作品も上手に描いていたのに
私が気がつかなかっただけなんでしょうけどね (;´▽`A``


色んな事件をモチーフにしてますが
整形しながら逃げ回る犯人は市橋容疑者がモデルだろうし
殺人現場での様子は世田谷一家殺人事件を彷彿とさせるし
犯人の父親が住んでいた田舎であった事件は
昭和30年代の『津山三十人殺し』が元になってるのでしょう。

(ちなみに『津山三十人殺し』をモデルにして描いた
西村望の『丑三つの村』という作品はメチャ怖かったです!)

連載時に載っていた『津山三十人殺し』を
モデルにしたかのようなエピソード・・・
これが、その後の展開にどうかかわって行ったのか
楽しみにしていたのに、本になった時には全て削除されていました。
えー・・・
1番面白い部分だったのになぁ。
でも、こんな因縁めいた話と現代の事件にかかわりを持たせたら
ただのオカルトにしかならないかもしれませんね(;´▽`A``

いずれにせよ実際にあった事件をあっちこっちから持ってきて
切り張りした感じがしました。


犯人の性格については、よくわからないまま終わりました。
なんで衝動的な人になっちゃったんだろう?
『怒り』というタイトルの意味も内容とはそぐわない気がしました。
もっと説明があっても良かったかなぁ〜
と思いました!



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