月色はらっぱ

アクセスカウンタ

zoom RSS 『蒼夜叉』 高橋克彦 著

<<   作成日時 : 2013/10/11 16:01   >>

トラックバック 0 / コメント 0

画像


内容

青森のキリスト伝説の地で、男が十字架で首吊り死。
それを冷然と眺め、闇に消えた謎の美少年。
さらに京都、香川と怪事は続き、例の美少年が現われる。
これらの地には必ず怨霊伝説が存在した。
怨霊の跳梁、さらにソロモン秘宝の謎を秘め、
話は核心へと。壮大構想で興奮を呼ぶホラー傑作。




なんとな〜く高橋克彦さんの伝奇SFを続けて読んでます。
この作品の前に『総門谷』の続きである
『総門谷R 阿黒編』を半分ほど読んだのですが
どうも読み進められず途中で読むのをやめてしまいました。。。

『蒼夜叉』はそれらとは、また違うお話です。
怨霊信仰(御霊信仰)が柱になってましたね。
1988年刊で、25年前の作品です。


Wikipediaより--------
御霊信仰(ごりょうしんこう)とは・・・
人々を脅かすような天災や疫病の発生を、怨みを持って死んだり
非業の死を遂げた人間の「怨霊」のしわざと見なして畏怖し、
これを鎮めて「御霊」とすることにより祟りを免れ、
平穏と繁栄を実現しようとする日本の信仰のことである。


永きに渡って怨霊となった方々の人数が多いので
いきさつなどを理解するのが、大変でした〜。
天皇家の系図を見ながら、それに関わった人々の人間関係の説明文を
読まなくてはなりません。

歴史好きでもないので
眠くなっちゃって、なかなか読み進める事が出来なかった!(≧∩≦)

それから主人公級で探偵的な役割を持った男性・剣(はばき)杏之介。
あだ名は大学時代いつも居眠りばかりしていたから『眠り男』で、
仕事もしないで人んちに居候してたりと、死にそうなぐらいの暇な人。
それでいて女性からモテモテという
なんだか高橋作品には珍しいキャラとなってます(笑)
なかなか魅力的な人物なのですが
この人の神社や伝説についての薀蓄(うんちく)がものすごい。
さらになんでも宇宙人やUFOに結び付けてしまう強引さ( ;´Д`)ノおいおい
妄想について行くのが大変でした〜 (´〜`υ)
(それが高橋節なんだけど!)

「眠り男って、いったいなんなの!」
「眠り男って・・・天才だわ」(←え〜・・・!(Θ_Θ))
・・・と、ヒロイン級の女性2人(オカルト雑誌編集者と、カメラマン)が
剣杏之介のトンデモ説に
ぐいぐいと引き付けられ傾倒して行く様子が
あまりにも単純過ぎて読んでいてちょっと白けちゃったかなぁ〜。


作品の最後に、高橋さんと仲良しの井沢元彦さんが解説を書いていました。
井沢さんの著作「逆説の日本史」でも書いていたように
「日本の歴史は怨霊が支配している」という事を強く主張されていました。

日本の歴史教育において学者は
「怨霊などというものは存在しない。だから怨霊の影響などというものは一切ない」
という考え方をしていますが、井沢さんは否定しています。
その当時の人々が怨霊を心の底から恐れていたのは事実なので
歴史もその上で成り立っているという事です。
確かに怨霊信仰があったことを理解していないと
その当時の人々がとった行動も理解出来ないと思いますね。

桓武天皇が長岡京を捨てて、平安京を築いた原因には祟りがあった事とか。

明治維新の際、日本最強の怨霊と言われている崇徳院の神霊に対し
明治天皇が勅使を派遣したという事実など。
明治天皇は新しい世を開くにあたって崇徳院に対し
「どうか祟らないで下さい」とお願いし、
神霊を京の白峰神宮にお迎えしたそうです。
こういう話は好きですね〜
このように怨霊信仰によって行われた実際の出来事などを知って
勉強になったところは良かったです。


あと今の時代って、ネットで写真を見られるのがいいですね!
25年前に読んでいたら香川県にある根香寺の牛鬼が
どんな姿なのか全然わかんないですからね。
小説では牛鬼の像を目の当たりにした女性カメラマンが怯えてて
怖そうに書かれていたけど、実際の像はなんだかユーモラスでした(笑)
う〜ん、怪奇小説ってちょっと大変・・・(笑)

物語の最初に出てきた「キリストの墓」も
ネットで調べると、とっても興味深いですね。
キリストの慰霊祭を神道式で行っていたり。
キリストの墓の周りをナニャードヤーラー(古代ヘブライ語?)と歌いながら
盆踊りでグルグル回ってたり。

キリストの墓って、ただあるだけじゃないんですね。
こんなにも地元の人達に愛されて守られているんだな〜
とちょっと感動。
こういうの好き


歴史の説明はちょっと面倒だったけど
怨霊信仰の事が色々と知れて良かったなぁ
と思いました。
設定は興味深かったけど、ストーリーは私にとっては微妙〜かなぁ〜
って思っちゃいました(笑)
もうちょっとヒロインに魅力があると良かったんですけどねぇ(-~-;)

剣杏之介の飄々としたキャラは好きでした!





テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
『蒼夜叉』 高橋克彦 著 月色はらっぱ/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる