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zoom RSS 「夏の災厄」 篠田節子 著 

<<   作成日時 : 2011/05/25 18:08   >>

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ほとんど読んでる篠田節子作品・・・でもまだ取りこぼしてる本もあり。。。
「夏の災厄」もまだ読んでなかった1冊です。
1994年に書かれた もう17年も前の作品なんだけど
全く古くないし、とにかく ものすごく面白かった

撲滅されたはずの日本脳炎に似た奇病が、埼玉県のベッドタウンを襲うという
バイオハザードを扱っています。
ウイルスの話なので、SARSやO157などを連想させるのだけど
今回の原発事故で発生した放射能差別や
硬直した行政システムもまた髣髴とさせる内容でした!

後手にまわる行政の対応にパニックを起こす住民
風評被害の広がり方や
前例がないとして動かないお役所仕事のやり方など
細部までも丁寧に描かれてます。
役所勤めをしていた篠田さんなので
本当に本当に、描写がリアルなんです。
行政って、いまだに17年前と全く変わってない状況なんだろうなぁ・・・
と思うと本当にがっかりします

一地方でたくさんの死者が出ても、首都から患者が出ないと
国はとっても冷たいんだよね。
対応が遅すぎるっての



それにしてもせっちゃんの本は本当に面白い。
人物造形が豊かで素晴らしい
若い保険センター職員が、嫌々文句言いながらも
結局は活躍しちゃってる・・・というところも
ありきたりのヒーロー小説でなくていいんですよね〜。

病原菌の発生源を突き止めていく過程がとてもスリリングです。


ところで
作品に出て来るオカモノアラガイ(かたつむり?)
が燐光を発し、触覚が肥大して
別の生き物のように動く場面が出て来るけど
それはウイルスがオカモノアラガイを操っているのです。
触覚に芋虫のような動き方をさせて
最終宿主である鳥に食べられやすいようにするのです。


実際に寄生虫(レウコクロリディウム)
が宿ったオカモノアラガイの触角を映像で見たことがありますが
鳥肌が立つぐらい気持ち悪いです。
肥大した触角といい、動き方といい、毒々しい色といい・・・
全てが気持ち悪いです。
寄生虫はオカモノアラガイの脳を操り、植物の上へ上へと移動させて
わざわざ鳥に食べられやすくするんです。
超〜怖〜い!

寄生虫やウイルスって意思を持っているかのように動くんですよね。

これからどんな新しいウイルスが出現するのか・・・
嫌ですねぇ




この本は先を読まずにいられないほど、熱中出来てとても面白かったです。
10何年も前の作品だと、今では話題になる事もないけど
こういう いい作品がもっともっとたくさんの人に読まれるといいのになぁ







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