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zoom RSS 『神道からみたこの国の心』

<<   作成日時 : 2009/08/06 18:04   >>

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考古学者の樋口清之さんと井沢元彦さんの対談集です。
この本は1995年発行されました。
樋口先生は1997年に、亡くなられたようです。
先生は生まれが明治時代(1909年・生)という事もあって
古いことをよく知っていらっしゃる。
(調べたら伊藤博文が暗殺された年に生まれたみたいです。)


この本を読んだのは
もっともっと『神道』について知りたかったからなんだけど
実は神道について知るのはちょっと難しいようなのです。

樋口先生によると
「言挙げせぬ」といいますが、神道はそれを現代語の言葉にしないそうです。
信じてはいるけど、何を信じているかという時に、こういう形のものだと固定した教義を作らない。
哲学的なものに表現しない。
考え方としては、言挙げしないことでむしろ神道を保護し、尊重している。
神道の持っている無限の力とか、大きさとか、深さがあるから
それは言葉では表現できない。
・・・という事です。

教義があったり、聖典があったりするわけでもないので
客観的に説明しにくい性格があるようで。
(神道はすでに生活の中に組み込まれてしまってるし、
教典がなくても不自由はしないからいいや!みたいな感じらしい・・・)


この本を読むと日本人の性格には、無意識に『神道的なもの』が
染みこんでいるのがよくわかる。

海外の人達からすると「なんで日本人は、こうなの?」
と思うような事って、みんな神道から来てるんだなぁ〜って思う。
穢れ、禊、お祓い・・・この考え方が身に染み付いているし
生活に組み込まれているので
いくら戦後、欧米化したと言っても
これをなくして生活するのは、日本人には無理ですね。

例えば『水に流す』という事。
人に対しての恨みをずっと持ってるのって、日本人は恥ずかしい事と思って
水に流して忘れようとするけど
同じアジアなのに韓国や中国では、恨みを忘れずに持ち続ける事が、いい事なんですよね。

それから前にすごく納得しちゃったのは井沢さんの本に書いてあった例。
日本人は亡くなった方の湯飲み茶碗を使うのって
ちょっと気持ち悪く思いますよね。(身内ならまだしも)

「亡くなった父の愛用していたモノですが、綺麗に洗ってあるので大丈夫です」
と言われても、日本人はちょっと躊躇する気持ちがありますよね。
これが外国人なら
「綺麗に洗ってあるんだったら、大丈夫!」
って、平気らしいんだけど。
(ま〜中には自殺した人がそろえて置いていた靴を拾って履いてるって人もいますけどね〜
でもその場合、その人に対して、非難の気持ちを持つのが普通よね)

これは日本人が目に見えない『穢れ』を感じてるからだそう。
確かに、この感覚を持ってない人に説明するのって、難しいよね〜。

それに、そういう生活感が元々神道から来てるという事を
現代人は、全く意識してないですよね。


樋口先生も
「私たちが生活的だと思っているものの中には、
本当は非常に深い信仰的な根拠を持っているものが
たくさんあると思います。
そういう意味で、神道的なものを日本人の生活の中から取り去ろうとしたら
無理があります。取り去りえない。方法がありませんもの」

とおっしゃられています。            

農作物に対するいろいろな信仰。
漁師が海に向かってお酒を投げて、拍手を打って大量を祈る。
刀を打つのでも、神棚を祀って、火の神様と鉄の神様を拝んで仕事にとりかかる。

現代に至っても、企業が超高層ビルの社屋を建てるのでも、まず地鎮祭をする。
プロ野球のチームが優勝祈願の参拝をしたり、負けがこむとベンチに盛り塩したり
神道的な行為を欠かさない。
(こんな例を書き連ねたら、キリが無い・・・)

って、どう考えても日本人って、『神道』の信徒だよね?
仏教徒の国って言われてるけど。
でも仏教の教義を知ってる人なんて、どのくらいいるのかなぁ。

それに比べたら『神道』は、自然に生活の場に溶け込んでると思うし
「苦しい時の神頼み」って、言ってもお釈迦様を思い浮かべる人って
あんまりいないような気がするんだけど・・・。
(ちなみに私が神様を思い浮かべる時は
形はなく、エネルギー体のようなイメージでしょうか)

それに仏教を取り入れてもそのままではなく
日本人的なもの、神道的なものを通して初めて仏教を取り入れたようなところがあるそうです。

『縁起でもない』『縁起が悪いこと言うな』の
『縁起』は、そもそも仏教語なんだけど、私達が使う場合
考え方としては神道なんだそうです。

特に私が自分自身、仏教徒でないと思うのは
仏教の輪廻転生の思想では人間の次は魚だったり昆虫だったり植物だったり
魂は不滅でも別のものに生まれ変わるのが多いのに対して
神道では、魂は不滅の上に不変だから○○さんは○○さんとして
同じ性格を持って生まれ変わるという事。
それに仏教では死んだらすぐに何かに生まれ変わるから、幽霊っていないんですってね〜。
なんかこれだけでもう『少なくても私は仏教徒じゃないな』
って思うんですよね。


日本人は宗教心が薄いと批判されるけど、実はかなり信仰心の強い民族なんだそうです。
樋口先生がおっしゃられることには
『宗教論議となると、いつもキリスト教をモデルにして、それを最高のものと考える。
そうでないものをみな下劣なものとみなしてしまう。その発想をやめなければ
本当の宗教なんて永遠に掴めないと思います』
との事です。

この前キリスト教の暗黒面の本を読んでから
日本の神道的な良さをつくづく感じていたので、昔からの日本の良さに目を向けずに
西欧合理主義をありがたがって崇め奉っている学者さん達に情けない思いがします。

・・・と、私の気持ち的には、『神道的なもの』はいいな
と思うんですけど、弊害もあるんですよね。
「言わなくってもわかるだろう?」とか
なんでも話し合いで決めたがる日本人的な部分とか
「戦争に負ける」と言ったら、非難されるとか・・・
(口に出した言葉が本当になるという言霊思想に寄る)

こういう部分が悪い方向にでちゃった場合は
良くない日本人的民族性になりますよね。
だから、そういう性質を自分達が持っていると意識しなくては、ダメだと思います。


さて、これからどうなって行くんでしょうね〜。
日本人の信仰心は。

どんな宗教を信じるのも自由だし、いいとは思うけど
日本人の元となっている神道的な部分は、なくなって欲しくないなぁって思います。
私は神道的な日本を愛してるので。


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コメント(9件)

内 容 ニックネーム/日時
宗教の問題は戦争になっちゃう位複雑な問題だけど、
唯一無二の考えに捕われなくても思いますね。
神様なら信じる人だけじゃなくて、
信じない人も救ってくれそうな気がするし!!



Wataru
2009/08/07 00:17
まあ!またまた井沢さんの本ね!
これも読む〜♪

穢れや禊ってそんな言葉知らないよ!って思う人が多いと思うけれど実際知らなくても自分でそう思っていたり、実行しているんだよね〜自然に。
もう染み付いているからこそ他の宗教も完璧には浸透しなかったんだろうね。

私は実家がお寺だから子供の頃は知らずにお参りしていたけれど、色々と経験して疑問が多くなって宗教のことを知りたくなったの。
大学を出て仏教を勉強した弟から言わせるともちろん幽霊なんていないと言われるし、真宗の話を色々とされるけれど私は何度聞いても仏教徒にはなれないな、と思った。キリスト教で言う聖書を読み聞かされている感じ。共感できないの。言い合いになるからもう話さないけれどね、私は仏教に共感はできないって宣言しているからね〜
全てを否定はしないよ、でも神道的な考え方が一番しっくり来るの私にとっては。

だから私も神道が一番好きだな〜☆
ゆき☆
2009/08/07 00:54
■Wataruさん

そうですね〜。宗教で戦争になるのは
やっぱり一神教だからじゃないかな〜って思いますけど。
日本のように八百万の神様がいるほうが、私は好きですね〜
日本はキリスト教に侵略されずにすんでよかったぁ。
ルナ☆
2009/08/07 13:09
■ゆき☆ちゃん

あ、穢れ(けがれ)や禊(みそぎ)に
読み方をつけるのを忘れた〜
チャビが「みそぎ」読めないって(笑)

弟さんや他の家族は、仏教をなんの疑問もなく
受け入れられるのかなぁ。
私は子供の頃は、仏教でもなんでもいいや〜
って思ってたけど仏教って、なんか違うんだよね〜。
そもそもの教えは男尊女卑だし。←これだけで、腹立つ〜!!
お釈迦様が教えたことと、日本の仏教ってかなり違ってきてるし。
やっぱりしっくり来ないよね〜。
ゆきちゃんの言う通り、キリスト教でいう聖書を信じろ
と言われてるような感覚。
イエス様が書いたわけでもなく…
権力者にとって都合の悪い事が書いてある物はみな燃やされ…
それぞれが都合よく勝手に解釈している
あの聖書と同じような感じ。

仏教のいい面ももちろんあるけどね。
お寺は好きだし、いいんだけど。
でも・・・幽霊がいないなんて!幽霊がいないなんて!
お寺の不思議な話とか、よくあるのにぃ〜。
ダメだよ。幽霊がいなくちゃ!(x _ x)
ルナ☆
2009/08/07 13:23
ああ、禊や穢れは井沢さんの本を読まないとどう読むかわからないよね〜!
普通は使わないもんね(笑)

弟も家族も受け入れられるみたいだよ〜
長男は真宗の教えは受け入れているけれど、結局人間がしていることだから良いようにしてしまっているのが耐えられないみたいだよ。
真宗の教えと違うじゃん!と思っても権力のようなものが寺にもあってそういうものとかお金のこととかそういうものにイラつくみたい。
そういうもんだよね…所詮人間のすることだもの。

世界の多くの宗教は男尊女卑だよね、どうしてなんだろうね??
前回の本を読んでもううんざり!と思っちゃった。
この本も今日借りてきたよ〜♪
大地の子、近所だからってなかなか行かない…文庫じゃなきゃ借りたくないんだもん…

幽霊がいなきゃダメなの??そんな〜(笑)
なんとなく変な雰囲気ってあるよね?だから幽霊がいないって言うのは…
どうかな〜って思うわ〜
ゆき☆
2009/08/07 22:11
■ゆきちゃん

あはは。特にチャビちゃんは漢字が読めない人だから…(笑)
私も読めるけど、書けな〜い!

ゆきちゃんの家族は素直な性格なんだろうね。
私みたいにひねくれてると、
知れば知るほど受け入れがたいと思っちゃう。

真宗は妻帯してもいい…って教えなんでしょ?
他の宗派で妻帯してはいけないという教えなのに
平気で破ってるお坊さんよりも好感持てるなぁ。
ダメっていう戒律の宗派に入ったら
最低限守るべきだと思うんだよね。
いい加減なお坊さんが多くてそういうところも嫌。
風俗で行儀の悪いお客さんて
先生とかお坊さんとからしいよ!
風俗に行って遊んでる自体がダメな気がするんだけど!

権力・・・って本当に嫌だね。
人が集まると、もう権力が生まれちゃうんだもん。
宗教も権力から無縁じゃないし
むしろ他の世界よりも強いような気がするよ。
ルナ☆
2009/08/08 13:37
宗教は男尊女卑・・・う〜ん、どうしてなのかなぁ。
男の人のほうが、権力を握る事に熱心だからかな?
母系社会では女性の地位が高いんだけどね。
戦いの多い世界では男の人が上に立って威張るものだし。
ホント、やだ!

この本、借りたの〜?
井沢さんの説がいっぱい披露されてるよ。
逆説の日本史に書かれてたような事が。
まだまだ『大地の子』が借りられないのね〜。

幽霊…いなきゃダメでしょう〜。
てか、いるでしょう?
絶対いるのに、その存在を認めてないってところが
嫌なんだよね!!
まぁ〜私は変な雰囲気も感じる能力がないんだけど(笑)
ルナ☆
2009/08/08 13:38
素直かぁ…そういわれればそうなのかもね?
私もひねくれ者(笑)
でも知りたいんだもん〜!知らないで死んじゃうのは嫌だな。

真宗は妻帯OK髪も伸ばしてOKだよ〜
結構、自由にしている宗派だよ。
お金がある都会のお坊さんは私は微妙な感じがするの…
田舎のお寺はほとんどギリギリの生活だから専業じゃないもん。
兼業のお寺が多いんだよ。

宗教の中での権力争いなんかは他よりも強そうだね。
当たり前のように殺人もあったんだろうし。
嫌だね、本当に嫌!

どんどん読み進められるよ、会話調だから読みやすいね☆
井沢さんの今まで書かれたことがいっぱい出てきて復習になるね!
面白い、物凄く面白いよ〜♪
もう一冊原理主義について書かれているものを借りてきたんだ♪
だからその次に読むために借りるわ☆大地の子!

幽霊はいるよね、そういう場所あるもん!
いなきゃダメとは…おもわないけど(笑)
いる、いるね!!
ゆき☆
2009/08/08 22:59
■ゆき☆ちゃん

素直に受け入れられる性格の人っていると思うよ!
なんの疑問も持たずに学校生活を送れるタイプの人とか
いっぱいいたでしょう〜?
私は批判精神が強いから。
なんでも疑っちゃうんだよね(笑)

妻帯してもよくて、髪の毛を伸ばしてもいい
っていう教えなら、それでいいと思うの!
性に関してとっても大らかな宗教も結構あるよね。
私は性を悪い汚い事としたキリスト教とかのほうが
嫌いだな。
なんで悪い事なの?って思っちゃうから。
男に性欲を起こさせる女のほうが悪いって…
全く意味不明
どうやって子孫を残すつもりなんだ!宗教って。

この本て、復習になるよね〜。
私もそう思った(笑)
面白いよかった(笑)
原理主義…って、なんの〜?

幽霊は自我を持ってるといいな〜。
そうすれば死んだ後も魂は残るって気がするし…。
死んだ後に何も残らないっていうのは嫌なんだよね。
ルナ☆
2009/08/10 15:20

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